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これから生成AIを始めたい人へ|ChatGPT 入門

これから生成AIを始めたい人へ|ChatGPT 入門
監修者
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情報系学部出身。新卒でコンサル系SaaS開発部門→社内開発とSaaS開発を掛け持ち。GPT-3.5 Turbo時代からAIを活用し、ChatGPT/Gemini/Claude/GitHub Copilot/Cursorなどを使っています。

この記事では、これから生成AIを使い始めたい人に向けて、ChatGPTの無料版でできることと、使い始める際の考え方を整理します。

ChatGPTとは

ChatGPTは、OpenAIが提供する対話型の生成AIサービスです。文章作成・要約・アイデア出し・学習の補助などを、チャット形式で試せます。

なぜChatGPTが入門に向いているか

初めての生成AIとしてChatGPTを選ぶ理由は、以下の3点にあります。

  • 用途が広く、使いどころを掴みやすい:文章作成・要約・壁打ちなど、汎用的なタスクに対応できるため、日常業務や学習での活用場面を想像しやすい
  • 対話形式で修正しやすい:一度の指示で完璧を目指さず、会話を重ねながら調整できる設計のため、初心者でも試行錯誤がしやすい
  • 無料版で試せる:アカウント作成だけで基本機能を使えるため、自分の用途に合うかを確認してから継続を判断できる

無料版でできること

無料版ChatGPTでは、以下の機能が利用できます。

基本機能

  • テキスト生成・要約・壁打ち:文章の下書き、長文の要約、思考の整理などが可能
  • ファイル添付:PDFや画像を添付して、内容の解釈や要約を依頼できる
  • Web検索:最新情報や公開されている情報を調べながら回答を生成できる
  • 画像生成(ログインユーザー限定):テキストから画像を生成できる
通常のChatGPT画面

無料版の制約

以下の点は保証されていません。

  • 連続利用の安定性:高頻度・長時間の利用時に制限がかかる場合がある
  • 推論機能の利用制限:高度な思考機能は回数制限がある
  • 機密性:入力データの取り扱いについて、機密情報を扱う前提の設計ではない

そのため、業務での最終成果物をそのまま出力する用途や、個人情報・社外秘・契約書などの機密情報を入力する運用には向きません。あくまで補助として利用する前提が必要です。

高性能モデルをすぐに使う必要はない

生成AIを使い始める段階では、高性能モデルの必要性は高くありません。理由は次の通りです。

  • 指示が曖昧だと、どのモデルでも結果は不安定になる:モデル性能ではなく、指示の具体性が成果に直結する
  • 出力を検証する習慣がないと、誤りに気づけない:高精度モデルでも出力確認は必須
  • 高性能モデルほど、扱い方が難しい:応答が長く詳細になりすぎて、かえって意図とずれやすい

まずは無料版で「生成AIとのやり取りそのもの」に慣れることが、長期的には効率的です。

成果を分ける3つの使い方

無料版でも十分に練習でき、かつ成果に直結する3つの使い方を整理します。

1. AIに主導権を握らせる

初心者の段階では、「良い指示を書こう」と頑張るよりも、AI側に進行役をやらせる方が効率的です。

具体的な指示例:

  • 「この企画を進めるために、最初に確認すべき質問を5つしてください」
  • 「進め方のアジェンダを作成してください。各ステップで私に確認すべきことも含めてください」

この方法を使うことで、前提を埋め、会話の道筋を作ってから本題に入れます。

2. タスクを分解する

生成AIに一発で完成品を求めるよりも、工程に分けた方が安定した出力が得られます。

分解の例(オンボーディング資料作成):

1. 「新人向けのオンボーディング資料を作成したい。まず、確認すべきことを質問してください」

2. 出てきた質問に回答して、前提を揃える

3. 「構成案を3パターン提示してください」

4. 1つ選んで「この構成で資料を作成してください」

5. 出力を確認し「3番目のセクションをもっと詳しく書いてください」と追加依頼

どこまでをAIに任せ、どこからを自分が判断するかを切り分けることが、質の高い成果を得るコツです。

3. 指示を具体的に書く

同じ依頼でも、前提・制約・評価観点を明示することで、出力の精度が大きく変わります。

指示に含めるべき要素:

  • 目的:何のための文章/回答か
  • 前提:対象読者、状況、背景
  • 制約:文字数、トーン、禁止事項、使って良い情報の範囲
  • 形式:箇条書き、表、テンプレ、見出し構成など
  • 評価観点:良し悪しを判断する基準

最初の出力は「たたき台」として扱い、追加で問い直すことで品質を高められます。

問い直しの観点:

  • どこが曖昧か?(前提を質問させる、または自分で補う)
  • 何が弱いか?(根拠・具体例・反証・手順を追加する)
  • 何がズレたか?(意図と違う点を指摘して修正させる)

プロンプト設計の基本(参考)

ここまでの内容で基本的な使い方は十分ですが、さらに精度を高めたい場合は、プロンプト設計の原則を押さえることが有効です。

現在の最新モデル(GPT-5.2)の基準では、モデルに渡すべき情報は以下に集約されます。

  • 目的:何を達成したいか
  • 役割:誰として振る舞ってほしいか
  • 入力:素材・背景・前提
  • 制約:禁止事項、トーン、文字数、守るルール
  • 出力形式:見出し構成、表、JSONなど
  • 評価観点:良し悪しの基準、優先順位

より体系的に学ぶ場合は、OpenAI Cookbookのプロンプトガイドを参考にできます。プロンプトガイドはモデルの更新に合わせて更新されるため、必要に応じて最新モデルのガイドを確認してください。

確認を怠らないことの重要性

生成AIは、自然でそれらしい文章を出力します。そのため、慣れてくるほど出力を信じすぎてしまうリスクがあります。

起こりやすい油断

  • 出力をそのまま貼り付ける
  • 数値や固有名詞を確認しない
  • 以前うまくいったから今回も正しいと判断する

これらは、初心者よりも慣れた人の方が起こしやすい問題です。

最低限のルール

モデル性能が上がっても、出力の正確性が保証されるわけではありません。最終的な確認と判断は、常に人間側の役割です。

実務では、以下を最低限のルールとして運用する必要があります。

  • 外部公開する文章は必ず一読する
  • 数値・仕様・固有名詞は別ソースで確認する
  • 判断に使う情報は参考扱いに留める

まとめ

ChatGPTを使い始める際に大切なのは、モデルの性能よりも「どう使うか」です。

  • 無料版で基本的な使い方に慣れる
  • 「分解→具体化→問い直し」を型として練習する
  • 高性能モデルは必要になってから検討する
  • 慣れてきても確認を省略しない

この順序を守ることで、生成AIを安全かつ継続的に活用できます。

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よくある質問

  • 無料版に何を入力していいか?

    下書き・要約・学習の補助など、一般的な文章は問題ありません。一方で、個人情報・社外秘・契約書・顧客データなどの機密情報は入力しない運用が安全です。

  • うまく答えてくれないときは?

    いきなり完成形を求めずに「分解→具体化→問い直し」で進めることが近道です。まずAIに質問させたり、アジェンダを作らせて前提を揃えると改善しやすくなります。

    具体例:

    1. (最初の指示が曖昧)「顧客向けのメール文を書いて」→ 結果がズレる

    2. (質問させて前提を揃える)「このメールを書く前に、確認すべきことを5つ質問してください」→ 回答する

    3. (改めて指示)「その前提を踏まえて、メール文を書いてください」→ より適切な内容が出る

    このように前提を明確にしてから進めると、1回目からより正確な出力が得られます。

  • いつ課金を検討すればいい?

    回数制限や混雑による制限が支障になったとき、または仕事で安定運用したいときが目安です。課金の前に、まず無料版で「使い方の型」が身につくかを確認すると失敗しにくくなります。

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